2020.06.12

長期休暇期間に実施する「JOB-MATCHインターン」で “ソフトバンク流”の仕事のやり方を伝える ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社は、多彩なインターンシップを実施している。その中でも、春・夏に実施する就労型インターンシップは、2012年から実施。2019年は500名近くの学生を受け入れる。今年度から従来の「就活インターン」から「JOB-MATCHインターン」にリニューアル予定だという。ソフトバンクがインターンシップに期待するものとは?

COMPANY PROFILE

1986年設立。経営理念である「情報革命で人々を幸せに」のもと、スマートフォンを中心とした魅力的なサービスや5Gネットワークで通信事業を強化するとともに、AIやIoT、ビッグデータなどの活用や、グローバルに事業を展開するグループのテクノロジー企業群とのコラボレーションにより積極的な革新と挑戦を続ける。

 

本気で事業を興すプログラムから、就職活動の一貫としてのプログラムまで

 
当社が実施するインターンシップには、新規事業の創出を目指す「01gateway」、各地域の課題の解決に挑戦する「TURE-TECH」、採用直結・就労体験型・ジョブマッチ型の「JOB-MATCHインターン」があります。
 
「01gateway」では、ソフトバンクの社内起業支援プログラムであるイノベンチャー・ラボを学生向けに提供し、本気で新規事業の創出に取り組んでもらいます。世の中の課題を見出し、想定ユーザーに解決策をぶつけ、プロトタイプをリリースして、厳しいフィードバックも受けながら審査を勝ち抜くために仲間と協力しながら事業創出を目指します。最終審査を通過したチームには、事業化に向けた資金の提供も行うという、本気でゼロから1を生み出すインターンシップです。夏の1カ月間にわたり、事業を行う大変さと面白さを実感してもらいます。
 
同様に、各地域の課題解決に挑戦するインターンシップとして、「TURE-TECH」もあります。こちらは、各地域の自治体や団体からの課題提供を受け、ICTを用いた解決策を提案していくというもの。地域課題解決や社会変革のリーダーを目指す人に向けたインターンシップです。一方、就職活動の一貫として就労体験をしてもらうのが、「JOB-MATCHインターン」です。「JOB-MATCHインターン」の受け入れ人数は、2019年は約500名。今後も増加させていく方針です。
 
就労体験型・ジョブマッチ型のインターンシップである「JOB-MATCHインターン」は、春と夏の2回に分けて実施しています。メインとなる夏休み期間中のプログラムは、4週間と2週間のコースがあり、実際の職場で社員と同様に仕事をしてもらうことを大事にしています。また、「JOB-MATCHインターン」の参加者は、インターンシップでの実績を加味した選考への応募が可能になります。その後内定に至った際に、参加者とソフトバンク双方が、インターンシップで参加した業務への配属を希望する場合は、入社後の配属を確約するという、まさにジョブマッチ型のプログラムです。

 

約20の業務別コースを提供

 
配属先の部門は多岐にわたり、募集の時点で大きくビジネスコースとエンジニアコースに分けています。そして、コンシューマ営業や法人ソリューション営業、サービス企画・プロモーション企画、財務、法務、管理部門、ネットワークエンジニア、システムエンジニア、セキュリティエンジニア、AIエンジニアなど20コース近くに細分化して希望業務を聞き、マッチングを図ります。
 
そこまで細分化してさまざまな部門に受け入れてもらえるのは、インターンシップを通じて優秀な学生が入社してきているという実感が浸透してきている点が大きいですね。受け入れ側に実感があるため、インターンシップを実施することへの現場の理解も深まり、全社を挙げて実施しています。
 
また、インターンシップ生を現場に送り出す前に、パソコンや情報の取り扱い方など、基本的なビジネススキルに関する研修を1日かけて人事が実施しているというのも大事なポイントだと考えています。インターンシップでは、社員と同様の仕事環境を実現することを大切にしており、学生一人ひとりにパソコンやスマートフォンを貸与しています。ただ、その際の細々とした事務手続きや注意事項などが、現場では大きな負担になりがちです。そこを人事が引き取ることで、スムーズな職場への受け入れにつながっていると考えています。

 

300年続く企業実現に向けて、カルチャーフィットした学生に期待

 
インターンシップで仕事の現場を体験した学生は、中に入らないとわからない会社の雰囲気や人、仕事の進め方などを実感します。特に、当社の場合は変化が激しい会社ですので、、いったん任された仕事でもミッションが変化することが多々起こります。そういう状況を体験したり、目の当たりにしたりして、学生自身がどう考えるかは非常に重要なポイントになります。また、短い時間で言いたいことをまとめて、結論から伝えるなどのソフトバンク流の仕事のやり方を実際に体験し、理解した学生が応募してくれるなどのメリットがインターンシップにはあります。
 
また、受け入れた部門が、インターンシップ終了後に学生と連絡を取り合うなどのコミュニケーションも自由に行ってもらえるようにしています。その効果もあってか、自社への理解が深まった状態で選考に進んでくる学生が多く、年度によって異なりますが、インターンシップ参加者の3分の1程度が入社しているというのが、ここ数年の傾向です。
当社は、300年続く企業を目指しています。そのためには、毎年しっかり新卒採用し続けることが絶対に必要だと考えています。
 
事業の変化に応じて、社内では対応しきれないスキルを中途の即戦力採用でカバーするという側面もあります。しかし、だからこそソフトバンクのカルチャーを継承していく新卒採用は、とても重要な存在になります。カルチャーを肌で感じ、共感してもらうためにも、学生の皆さんに仕事を経験する機会を提供していくことが、ますます必要になると考えています。

どうしたらMNPを防止できるのか、ホワイトボードを使って社員とブレストを行っている学生。

 

アンドロイド端末の販促ブース視察している学生。このように社外での活動のある部署もある。

 

自分で考え、資料を作成し、社員にプレゼンテーションできる場合も。提案に対しては、しっかりとフィードバックがもらえる。

 

*インターンシップ参加学生の声*
・営業同行をはじめとして、2週間ソフトバンクの社員から、会社のことのみならず、社会人としてどうあるべきかを教えられました。働くことは楽しいと知ることができ、今まで経験したインターンで最も充実していました。
 
・大規模なデータ解析の経験ができました。普段の研究ではデータを大量に持ってくること自体が大変なため、大規模ネットワークを持っているソフトバンクならではの経験だったと感じています。
 
・普段はユーザー目線でしか触らないようなアプリサービスについて、社員の目線で開発~検証まで実施でき、会社の業務に参加したという実感が湧きました。また、一か月間という期間インターンに参加することで、社会人の生活感に触れられたのも良い経験でした。
 
・希望のキャリアを叶えるために、これから何をするべきか真剣に考える機会になりました。配属された部署では多くの知識や技術に触れ、未知のサービス運用の世界を見ることができました。今後の人生を歩んでいく中で大きな転換期になると感じました。
 

*本文は、取材時の内容で掲載しております

取材・文/清水由佳 撮影/刑部友康