調査報告書(データ集)

「就職活動状況レポート 2014年6月度」
-『大学生の就職内定状況調査(2015年卒)』より-

 6月26日に「2014年6月度 内定状況について」のプレスリリースをいたしましたが、本記事では同調査から見えてきた就職活動状況の様々な実態をレポートしていきます。

<内定状況概況>

6月1日時点の、大学生の就職内定率は61.3%で、前年同月に比べて7.9ポイント高い結果となりました。
 上記に伴い、大学生の就職活動実施率(就職志望者のうち)は52.4%で、前年同月と比べて8.5ポイント低くなっています。
 企業の求人意欲の高さから内々定・内定出しは早まり、最近では「内々定・内定出し後の辞退防止」といった話題が注目され始めているようです。

※詳細は『2014年6月度 内定状況について』の資料をご参照ください。

[資料1] 『2014年6月度 内定状況について』の資料はこちら [PDF DL 877.9K]

[資料2] 『就職活動状況レポート 2014年6月度』の詳細資料はこちら [PDF DL 1131.8K]

今月の注目データ①

※[資料2](PDF)P14のデータより

『6月1日時点で、志望企業等を選ぶときに最も重視していた条件』の変化に注目!

 6月1日時点で就職活動を継続している学生さんに「志望企業を選ぶときに最も重視していた項目」を聞いてみました。

 上位3つの項目は前年の同時期と変わらないものの、細かく見てみると傾向の違いがあります。重視条件の変化から、今年の学生たちの傾向を3つ挙げてみました。

勤務地が最重視条件に
前年1位だった「業種」は3位に落ち、「勤務地」が1位に浮上。
「業種」「職種」の重視のポイント数が減少
前年1位の「業種」は特に減少幅が大きく、7.3ポイントの減少に。
ポイント数アップの上位は「勤務時間・休暇」「安定性」
「勤務時間・休暇」「安定性」ともに2.6ポイントの上昇(上昇幅1位)。

今月の注目データ②

※[資料2](PDF)P7のデータより

現在就職活動中の学生の活動量に注目!

5月に就職活動を実施していた学生に、就職活動の量を聞きました。

前年同月に比べると、活動量は減少傾向
就職活動を継続している学生の数も徐々に減っていく中、学生の活動量も少ないとなると、企業側としては選考母集団の獲得に苦戦することになりそうだ。
前月に比べると、面接件数の減少が顕著
4月の選考のピークを越えたこともあり、面接件数は約2件減少し3.03件となった。

今月の注目データ③

6月1日までに取得した内々定・内定数に注目!

6月1日までに内々定・内定を取得した学生に、取得件数を聞いてみました。

取得数1~2社が、77.8%を占める
内定取得者の8割弱が1~2社の内定を獲得。特に前年に比べると、2社の内定を獲得している学生が増えており、前年に比べ4.4ポイント増加している。
3社以上取得した学生は、
22.2%で14年卒比で3.4ポイントダウン
今年の就職活動において、たくさんの会社の内定を取るような動きをしている学生は少なく、意中の数社の企業から内定を獲得すると就職活動を終了しているといった状況が想像される。また、6社以上の内定を取得した学生は2%とかなりの少数派といえそうだ。

今月の注目コメント

今回の調査内で「卒業後の進路や就職活動などについて感じていること、考えていること」についてフリーコメントをいただいています。
 2000件以上のコメントの中から、一部を抜粋してご紹介します。

<企業へ一言>

  • 企業側は残業時間など、ネガティブな要素も少し教えてほしいと思います。隠しきろうとするより多少でも話してくれた方が学生側からの印象はかえってよくなります。
  • 雇用条件に知らない言葉が多く、どの企業がどのようによいのか判断するのが難しいと思った。
  • スーツだと暑い。クールビズだから上着は着なくてもいいと言われても脱ぎにくい。

<しっかり頑張りたい!>

  • どこでも入れればいいという考え方では決して企業を選びたくないので、
    今はなかなかうまくいっていなくても、辛抱して納得のいく結果を最終的には得られるようにしたい。
  • 早く内定取るより、長く勤められる企業を探し、長く勤めたい。
  • 一回振出しに戻り、辛かったが、 今はやるしかないという気持ちが大きいです。

<内定ブルー?>

  • 内定を頂いたので安心しているが、本当にこの会社で働いていけるのか少し不安である。
  • もっとゆっくり決めた方がよかったかもしれない。
  • 自分の選択が本当に正しかったのかが不安。

※[資料2](PDF)にはもっと多くのコメントを紹介しています。ぜひご覧ください。

6月のクエスチョン

毎月、定点の調査項目以外の調査項目を設け、
就職活動生たちの今をレポートします。

今月は「就職活動をはじめる“前”と“後”の社会人に対するイメージ」について聞いています。


Q1: 就職活動をはじめる前に、あなたは「社会人」に対して、どのようなイメージを持っていましたか。

(良いイメージ・悪いイメージ・どちらでもない)


Q2:就職活動を行ってきた現在、「社会人」に対して、どのようなイメージを持っていますか。

(良いイメージ・悪いイメージ・どちらでもない)


Q3:どのようなイメージか具体的に教えてください。

(自由記入)


上記アンケートの結果は、以下のようになりました。
※この問いの集計はウエートバックを行っていません。

Q1:“就活前”から“現在”のイメージ変化の状態

良いイメージ  “前”32.3% → “現在”41.1% (前後変化 ↑8.8ポイント)
悪いイメージ  “前”15.1% → “現在”7.5% (前後変化 ↓7.6ポイント)
どちらでもない “前”52.5% → “現在”51.3% (前後変化 ↓1.2ポイント)

就職活動を通じて、社会人に接していく中でイメージは良い方向に変わっていくようです。
さらにこの内容を詳細に見ていくと以下のようなことがわかってきます。

「良いイメージ」を持っていた学生が「悪いイメージ」に変化しているは3.0%。
「どちらでもない」を含めると、24.5%の学生がイメージがマイナスに変化。

「悪いイメージ」から「良い」や「どちらでもない」へ、プラスにイメージが変化した学生は、76.3%。

どちらでもないと感じていた学生のうち24.0%は良いイメージに変わるが、悪いイメージに変わるのは5.7%にとどまる。

上記の中で、「良い→悪い」(※1)と「悪い→良い」(※2)に該当する学生のコメントをご紹介します。

「良いイメージ→悪いイメージ」に変わった人のコメント

  • 良い人ももちろんたくさんいると分かっていますが、学生を下に見ている人も多いなと感じています。
  • 面接などで、思いもよらない質問をしてきたり、盛り上がったのに次に進めないことが多く嫌なイメージを持つようになりました。
  • 社員になってお金を稼ぐのは大変なことだと思いました。
  • 上っ面ばかり良い。

「悪いイメージ→良いイメージ」に変わった人のコメント

  • 会社のために頑張りつつ、自分を成長させられる。プライベートも、自己管理をきちんとすれば、十分に充実させることができる。
  • 活き活きと働いている社会人をみてイメージが変わった
  • 仕事に対する価値観が変わった。社会人はそれぞれ仕事に対してやりがいを見出しているので、輝いて見えた。
  • 学生であっても、丁寧に対応してくれる人も少なからずいると知った。
  • 自分が世の中に対してやりたいことを大規模にできる。やりたいことをやっている社会人はとても楽しそうだと感じた。

 悪いイメージに変化したコメントには、「就職活動の中での対応などに対する不満や不信感」が原因となったものが目立ちます。

 一方、良いイメージに変化しているケースは、「実際の社会人と接する中で今まで気づかなかった仕事や社会人の魅力」に気づいてきているようです。とかくマイナス面が語られがちな就職活動も、こういった視点では「学生の成長の機会」となっていると言えるのではないでしょうか。

 プラスの方向にイメージ変化している学生が多いという今回の調査結果は、前向きな気持ちで取り組めている学生が多くいることを感じられる結果となりました。

<編集後記>

 「就職活動状況レポート」をお読みいただきありがとうございます。今月から、新たな形態で本レポートをお届けすることとなりました。ご意見・リクエストなどありましたらぜひお聞かせください。

 今回レポートをまとめるにあたり、ご回答いただいた全てのコメントなどをしっかり読み込んでいると、「内定率」などの数字だけでは学生の実態は表せないということを強く感じます。調査結果の端々からは “一人ひとりの学生の頑張りと努力” が伝わってきました。本レポートや他の就職みらい研究所での取り組みを通じて、1人でも多くの若者が「前向きで力強い第一歩」を踏み出せるような応援・支援ができればと考えております。
(徳永)

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